ゲゲゲの家計簿
はじめに
まだ有名になる前の昭和26年から41年まで
彼本人がつけていたとされる家計簿がありました。
その家計簿から彼の半生を振り返りながら
当時の時代背景を垣間見ることのできる作品を
今回は紹介します。
ゲゲゲの家計簿
あらすじ
漫画界の長老・水木しげる氏のお金にまつわる自伝的コミック! 貸本漫画家時代の貧乏暮らしから、雑誌での人気作家になる寸前までを、当時の家計簿を元に、貧乏ながらも楽しく生活していく姿を描いています。
感想
家計簿という観点から、昔の時代背景を味わえる作品です。
綱渡りのような貧乏生活の中でも
売れるまで諦めず絵を描き続けた努力や熱量が
ひしひしと伝わってきました。
紙芝居を描きながらアパート経営をし、
必要経費には金を惜しまない彼の人間性に好感を持ったものです。
また、どんな状況をも悲観的に捉えず
前向きに乗り越えていくたくましさに成功の鍵が秘められている様に思いました。
家計簿一つでこんなにもちゃんと時代背景が見えることと、
お金の動きで一喜一憂してしまう人間らしさに
面白味と興味深さを覚えました。
今を懸命に生きるとはこういうことだなと
改めて思い知らされる作品でした。
おわりに
漫画が売れ始め、
貧乏時代より忙しくなり
家計簿をつける暇と必要がなり
パタっと物語が終わる今作。
そこから私達が知る『鬼太郎』が出てくるのですが、
作者のそんな物語を知るということで
作品の見方自体も大いに変わってくることと思います。
「努力に勝る天才はなし」
成功を勝ち取った彼には、
この言葉がぴったりだと思いました。
さぁ、次は何を読もうかなぁ。