本とわたしの時間

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おしいれのぼうけん

 

はじめに

小さい頃大好きだった絵本、
記憶に残っている絵本、
 
皆それぞれあるかと思います。
 
 
今回は私が一番記憶に残り大好きだった絵本
『おしいれのぼうけん』を紹介します。
 
 

おしいれのぼうけん

解説

1974年に刊行され、未だに読みがれている今作。

 

ほとんどの絵が鉛筆で描かれており、

白黒の濃淡で子供の世界が表現されています。

 

独特な世界観と子供の目線とが上手くマッチしていて

怖いけど気になる!

という内容が子供の心をくすぐり続けているのでしょう。

 

冒険、好奇心、勇気、友情、成長、色んな事を味わえる最高の作品です。

 

あらすじ

お昼寝前に、ミニカーのとりっこでけんかをしたさとしとあきらは、先生に叱られておしいれに入れられてしまいます。そこで出会ったのは、地下の世界に住む恐ろしいねずみばあさんでした。 ふたりをやっつけようと、追いかけてくるねずみばあさん。でも、さとしとあきらは決してあきらめません。手をつないで走りつづけます―。
「よい絵本」より

 

 
 

教育について考える

罰を与える教育

教育の現場において罰を与える教育というのは大なり小なり行われているものです。
流石に体罰や虐待は昔に比べて減っては来ていますが、
 
 
宿題をしてこなかったから廊下に立たせる
悪いことしたからオヤツを与えない
失敗した事を皆が見ている前で見せしめる
 
この作品では、
言うことを聞かなかった子を押入れに閉じ込める
と言った事がなされています。
 
 
罰を与えられて育った大人が
他人に罰を与える教育をしてしまう負のループがあります。
 
 
 
罰に抑止効果はありません。
(研究で証明されています。)
 
 
罰を与えられたからといって反発心が強くなり
罰から逃れる悪知恵を考え出すものです。
 
 
 
相手ときちんと向き合う事を避け楽をし、
自分の感情をコントロール出来ない大人が罰を与える傾向にあります。
 
 
教育の面において、罰はなんの効果も発揮しない事を知っておくべきです。
 
 
 
 

しつけと罰の違い

よく家庭教育の面で
 
「しつけの一環で」や
「子供のためを思って」と言い
 
罰を与えている親がいます。
 
 
改めてしつけの言葉の意味を見直しましょう。
 
しつけとは社会で必要とされる力を丁寧に教える事です。
 
大人の権限を使って力で有無を言わさず押さえつけているようなら
それは罰にあたります。
 
しつけと罰の区別をしっかり大人は認識するべきです。
 
 
 

子供は真似ぶ 

結局、罰を与えられ育った子は他人にも罰を与える解決策しか見出しません。
 
だってそれしか知らないから。
 
 
子は身近な大人を見て育ちます。
 
 
この作品では最後に
押入れへ閉じ込めた先生が自分の間違いに気づきます。
 
その気づきに子供たちも感化され謝るのです。
 
 
教育の場において一番大切なことは
相手に育って欲しい最終形態に教育者自身がなれているかという事です。
 
 
「百聞は一見にしかず」
まずは自分の行動から見直しましょう。
 
 
 
遠回りと思える道でも見本を示してあげる事を忘れないでください。
 
 
 

おわりに

子供がいる家庭には一家に一冊、

大人になった人でも改めて読み直して欲しい一冊です。

 

子供の頃には見えなかったものが見えてくる事でしょう。
 
 
 
 
 
さぁ、次は何を読もうかなぁ。