内向型人間のすごい力
はじめに
あなたは内向型ですが?外向型ですか?
両向型の人だっているかもしれません。
持って生まれた性格ですから正解なんてありません。
皆違って皆いいんです。
しかし、最近では
外向型になるには!
内向型の自分を変えよう!等と、
あたかも外向型がいいかのような風潮をよく見かけます。
果たしてそうなのでしょうか?
外向型に憧れる?
ではまず、なぜ外向型人間がいいというイメージを持つのでしょうか?
その一つに社交的というのが挙げられます。
外向型は人見知りとかもなくていいな、
シャイで気弱な内気だから損していると
内向的な人は思うかもしれません。
実は違うんです。
内気=内向的ではありません。
人見知りでシャイで内気な外向型さんもいます。
内向型=臆病、気弱、内気、大人しい、暗い
外向型=積極的、パワフル、活発、明るい
といった捉え方が浸透してしまっている事に問題があるんです。
そもそもの性質を理解し、
考え方を正す必要があります。
それぞれの性質を見ていきましょう。
覚えておきたいそれぞれの特性
外向型
人間関係が得意。他人を褒めたり冗談を言うのが得意。宴会や人が集まる場などで輪の中心に居るタイプ。目立ちたがり屋。積極的。広く浅い人間関係を築く。
短所
他者に影響を受けやすく、着る服や食べる物などもつい影響されてしまう。また、あの人ができるのだから自分にもできると思い込み自分の能力を省みずに失敗しがち。褒められると調子に乗りやすい。大雑把でガサツな人が多い。
内向型
行動に無駄が無い。深い所まで掘り下げて学ぶのでマニアックな面がある。無駄なおしゃべりや行動をしない。自分独自の基準を持っている。感受性が素晴らしい。真面目で慎重。狭く深い人間関係を築く。
短所
他人に殆ど興味が無いので近寄りがたく話しかけづらい雰囲気を醸し出し、冷たい人だと思われてしまう。性格が暗く見られてしまう。パーティー、宴会、お祭り、雑談が苦手。神経質な人が多い。
どちらにもいい面、悪い面があります。
どちらが優れていて、どちらにならなければならない
といった考え方が如何に無意味か分かると思います。
内向型人間のすごい力ー静かな人が世界を変える
今回紹介するこの本で
生まれた時に内向型か外向型か分かってしまう
興味深い実験があったので紹介します。
脳が感じる刺激の差
刺激の強いものを見て盛大に手足を動かし騒いだ20%の赤ん坊は思慮深く慎重な性格にほぼ反応しなかった赤ん坊はおおらかで自信家の性格に成長した。
これはもう生理学の分野なのですが、
人には感情脳というのがあります。
生まれつき刺激に敏感で興奮しやすいか刺激に動じない神経系を兼ね備えているのか
の違いが内向型か外向型かの特性を決めていたというものです。
結局、敏感か鈍感かの違いなのです。
外向型の人が感じる刺激の何倍もの刺激を感じてしまう内向型。
そりゃあ、自分を守るために思慮深く慎重な性格になりますよね。
変えようったって無理な話です。
神経の問題なんですから、受け入れるしかないのです。
内向型の人へ
しかし、今は外交型を理想とする社会です。
ビジネスにおいて外向的なのはメリットになり得ます。
そういう時は、自己否定をするのではなく
外向的に振舞って仕事が終われば本物の自分に戻ってゆっくりするべきです。
シンプルに言うなれば、ON/OFFを使い分ける事です。
他人になりきろうとすると体や心が壊れます。
ちゃんと自分自身に戻れる時間や場所を作ることが
上手くこの社会を生き抜く方法になります。
きっと内向型の人は、人との接触を恐れているのではなく、
目新しさや過度の刺激によって感じる不安を恐れているはずです。
生きづらさを感じる人は、そういった原因をはっきり見極め
短所をフォローできるまでに自らの長所をのばしましょう。
そして、外向型の人は内向型の人を理解し尊重して下さい。
外交性を重視する社会の中でこれ以上劣等感を味わわせないように
互いのパフォーマンスを発揮し、よりよい関係を築けるように。
相互が理解しあったより良い社会が
生まれる事を期待しています。
おわりに
生まれ持った気質は消えません。
それを誇りましょう。
自分の持って生まれたものを大切に守りましょう。
どんな人間だったらいいのか、
どんな人間だったら悪いのか、
そんなの誰も決められません。
「他人を理解し受け入れ、
その上で今ある自分を愛せる人間」
が最強なのではないでしょうか。
生きづらいと思う人が一人でも減ることを願っています。
さぁ、次は何を読もうかなぁ。